このiBook は元々20GBのHDDを積んでいますが、iTunesでCDを取り込んでいったりするとあっという間に容量不足になってしまいますね。今回、HDDを換装する機会がありましたので、資料として載せておきます。
今回使用した工具は、精密ドライバー・トルクスT8(実際はT9?)・六角レンチ・テレホンカード・ピックです。HDD換装に使用したiBookはG3 700MHzです。その他のiBookはもちろん、また同機種でも個体により使用部品が違うと思われます。
HDD換装をされる際は自己責任で行って下さい。
底面のビス
始めにiBookを裏側にして、六角のビスを3本外します。てっきりインチサイズだと思っていましたが、ISOネジのようです。サイズはインチのレンチしかなかったので不明です。茶色の足は滑りやすくするためフェルトを貼ってあるもので、気にしないでください。
次にゴム足の奥にビスが隠れているので、ゴム足を取り外す必要があります。マイナスドライバーでこじってゴム足を外していきます。一箇所を持ち上げないで全体が持ち上がるように外していきます。
次にバッテリーを外します。バッテリーを外すとコネクタの近くにビスが2本ありますので、取り外します。これで、底面ケースを外すことが出来ます。
底面ケースの取り外し
始めにiBook背面の排気口部分のケースを少し持ち上げます。すき間が出来たら薄手のカード(テレホンカード等)をすき間に差し込みます。
ケースを持ち上げながら、差し込んだカードを横に動かしていくと、ここは比較的簡単にツメが外れます。カードは奥まで差し込んだ方がツメが外しやすいようです。
そのまま反対側を外したくなりますが、次はバッテリー部分の外回りのツメを外します。ここはツメが見えるので簡単に外すことが出来ます。
内側はツメが一箇所ありますが、ここはマイナスドライバーでケースを少し上げてやれば外すことが出来ます。
そのままiBook前面の反対側へ移動します。この辺りからツメが固くなってきます。テレホンカードなどでは強度が足りなくなってきますので、もう少し強度のある物が必要になります。今回はピックがころがっていたので使用しました。
排気口の部分と同じ要領でピックを差し込み、そのまま右へ移動させます。背面より力がいりますが、うまくテコを使ってツメを外していきます。
前面がある程度外れたら、背面に移ります。ここもテコを使って外します。
そしてポート横の排気口がある部分まで外していきます。ここはスリットがあるため歪みやすいので注意が必要です。一番固い部分なのでゆっくり外していきます。
これで底面のケースが外れました。シールドが一面を覆っています。ケースを外すときにシールド材の一部がケースにくっついてきますがシールドは本体に残します。
ケースを外すとバッテリーを持ち上げるためのスプリングが外れますので、なくさないように注意して下さい。
トップパネル取り外し
ここから先は内部に指紋が付きやすい為、手袋をした方が良いかも知れません。作業はしづらくなりますが・・・。
HDDを換装するためにはiBookの上面のケースを外す必要があるため、裏から上面ケースを固定している2本のビスを外します。
CDドライブの近くに隠れたビスがあるので、ドライブにクリップなどを刺してベゼルを引き出し、ビスを2本外します。
バッテリーがあった部分もビス2本を外します。これで裏面の作業は終わりです。
今回はAirMacCardが刺さっていましたのでそれも取り外します。AirMacCard取り付け部分のシールドもビス2本で取り外します。メモリはそのままで問題ありません。
キーボードとトラックパッドのハーネスも邪魔になるので取り外します。コネクタ部分を持ち上げるとハーネスが外れます。断線しないように注意して外します。
そして、左側からケースを外していきます。ケースを持ち上げすぎると、スピーカーへの配線が切れてしますのでほどほどに外していきます。
右側は、そのまま上に上げると電源アダプタのコネクタがひっかかりますので、ケースを右にずらして外します。
ここで、ケース全体をを持ち上げようとすると、パワーボタンへ繋がっているケーブルが邪魔なので、コネクタ部分から外します。
スピーカーへ繋がっているケーブルはケースを左側に倒せば問題ないのでそのままです。
HDDの交換
ケースを外すと、シールドがありますので、取り外します。ビスの本数(確か11本)は忘れてしまいましたが、数が多く、 また種類がいくつかあるので、分からなくならないように注意が必要です。
テープで固定されているところは、再使用しますので、丁寧に剥がしておきます。
はじめに、手前のコネクタを外します。上に持ち上げれば簡単に外れますが、ピンを曲げないように注意しましょう。
HDDにケーブルがテープで固定されていますので、これも丁寧に剥がします。
マウンタとHDDは固定はされておらず、HDDにビスを取り付け、マウンタのゴム部分に差し込む設計ですので、古いHDDから新しいHDDにビスを付け替えます。ここはトルクスを使っていました。今回はT8を使いましたが、もう少し上のサイズのようです。
HDD底面には絶縁用のシートが貼ってありましたので、それも新しいHDDへ張り替えます。後は逆の手順で組み込むだけです。
今回は20Gから40Gへ換装しましたが、回転数も4,200から5,400rpmに変わったことにより、体感で若干スピードアップしたようです。作業ははっきり言ってめんどくさいですが、ゆっくりやれば筐体にキズを付けることもないと思います。組み込み作業はビスの種類を間違えないようにし、コネクタの刺し忘れなどに注意すれば特に難しいこともありません。